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噛める義歯は認知症、寝たきり予防にも繋がります(ご家族のためにも)

認知症の発症や将来的な要介護の要因には、実は口腔機能が直接、間接的に深く関わっています。
一度介護が必要になれば、そこから回復するということはまず不可能ですし、ご家族の生活環境の変化も余儀なくなる場合もあります。
以前は義歯と健康寿命の関係はあまり言われていませんでしたが、噛める義歯が認知症予防ひいては要介護の予防にも繋がるということがいろいろな研究で近年わかってきました。
精密義歯治療の主目的は、口腔機能の回復と維持にあります。
そのため精密義歯を装着後、健康になったようだ、などの身体についての感想をよく頂くようになりました。
健康寿命が延伸されれば、ご本人のみならず、ご家族等の周りの方への好影響も大きいかと思われます。
そのため治療に際しては、ご本人のみならず、ご家族の方のご理解と協力をお願いしています。
不謹慎かもしれませんが、人間必ず亡くなります。
寝たきりにならず、ピンピンコロリで人生を全うするには口腔機能の回復・維持が深く関わっていると強く言われ始めていますし、私自身も自分の身内で同じ体験をしました。

このような口腔機能と全身の関係について論文は多数(200本以上〜1000以上かも)存在します。
その中から二つ紹介します。

「よく噛めば、ボケない」

「よく噛めば、ボケない」と聞いたことはありませんか?
それが、科学的に証明されている論文です。
図4は80歳以上の方で、歯が20本以上残っている人、1本も歯がなく義歯を入れていない人、総義歯を入れている人が、咀嚼した際の脳活動(赤の部分)を表示したものです。
歯がなく義歯を入れていない人は脳があまり働いていないことが分かります。

このことから、義歯による咀嚼機能の回復は、脳活動を回復させる可能性があることを示しています。
もちろん個人差もあるため全ての人でというわけではありませんが、この論文では適正な義歯を装着することで咀嚼機能のみならず、高次脳機能にも好影響を及ぼす可能性を論じています。

参考文献
小林 琢也,近藤 尚知.口腔機能の障害は脳機能活動にどのように現れるか.2015

「よく噛めば、ボケない」
歯科医療・口腔保健と健康寿命

いろいろな研究から引用されて書かれているこの論文には次のようなことが書かれています。

・女性では義歯装着者群は非装着者群に比べて1.4倍の生存率である。
・歯数が多い者では,糖尿病,がん,脳血管障害などの発病リスクが低下する。
・歯科で歯石除去などの歯周病治療を受けている者は,受けてない者に比べ約20%心臓血管疾患の発症が少ない。
・65歳以上で何でも噛める者に比べ噛めるものに制限がある者は、要介護状態になるリスクが1.3倍に高まる。
・歯が20本以上ある者に比べて自分の歯がほとんどなく義歯も使っていない者は1,9倍認知症になるリスクが高い。
・噛めないことで低栄養になり、口腔機能の衰え(オーラルフレイル)の見られる者はそうでない者に比べて、身体的フレイルで2,4倍,生存率で2,2倍リスクが高まる。
・50歳代においては歯を1歯失うごとに2,4%医科医療費が上昇する。
・歯の喪失は、食事の多様性を低下し、特定の栄養素と食品群の摂取量の低下を引き起こす。そのことがひいては全身に影響する。

これらを整理されたのが、図3になります。
個人的な経験からは、咬めない方は、食事の味つけが濃くなったり、濃い食品を好まれる方が多いように感じます。
そのことで塩分摂取の増加を招き、高血圧等の生活習慣病の発症リスクに繋がっているのでは、と思います。

参考文献
深井 穫博.健康寿命の延伸と歯科口腔保健

歯科医療・口腔保健と健康寿命
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