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コラム

カルシウムだけでは足りません。骨を守る栄養と噛む力の関係

「骨を丈夫にするためにはカルシウムを摂りましょう。」

テレビや雑誌などで、一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。

もちろんカルシウムは骨や歯を作るために欠かせない栄養素です。しかし実際には、カルシウムだけを意識していても丈夫な骨を維持することはできません。

骨の健康には、さまざまな栄養素がバランスよく摂れていること、そして何より「しっかり噛んで食事ができること」が大切です。

近年では、「噛めること」が健康寿命や要介護予防にも深く関係していることが分かってきました。

今回は、骨を守る栄養と噛む力の関係についてご紹介します。

■ 骨を丈夫にするために必要なのはカルシウムだけではありません

骨はカルシウムだけでできているわけではありません。

カルシウムを体内で効率よく利用するためには、

・ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)
・ビタミンK(カルシウムを骨へ届ける)
・たんぱく質(骨の土台となるコラーゲンを作る)
・マグネシウム(骨の構造を支える)

など、多くの栄養素が必要になります。

つまり、丈夫な骨を維持するためには、「○○だけ食べればよい」ということではなく、さまざまな食品をバランスよく食べることが重要なのです。

■ 噛めなくなると栄養バランスは崩れやすくなります

ここで問題になるのが、「噛む力」です。

歯を失ったままになっていたり、合わない入れ歯を使っていたりすると、自然と噛みにくい食べ物を避けるようになります。

例えば、

・肉類
・魚介類
・生野菜
・きのこ類
・海藻類
・ナッツ類

などは、噛みにくいと感じる方が少なくありません。

その結果、

「食べられる物を選ぶ」

ようになり、

「食べたい物を食べる」

ことが難しくなります。

すると、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しやすくなり、筋肉量や骨量の低下につながる可能性があります。

「年齢を重ねたから食べる量が減った」のではなく、

「噛めなくなったことで、食べられる食品が減ってしまった」

という方は決して少なくありません。

■ 骨・筋肉・お口は一つにつながっています

骨粗しょう症という病気をご存じの方も多いと思います。

骨が弱くなることで骨折しやすくなる病気ですが、実はお口の健康とも深く関係しています。

噛めなくなる

食べられる食品が減る

栄養不足になる

筋肉や骨が弱くなる

活動量が減る

という悪循環が起こることがあります。

つまり、

「骨」「筋肉」「噛む力」

は、それぞれ独立したものではなく、お互いに影響し合っているのです。

■ 入れ歯は「歯を作る治療」ではありません

入れ歯というと、

「歯がなくなったから入れるもの」

と思われる方が多いかもしれません。

しかし私たちは、そのようには考えていません。

入れ歯は、

「再びしっかり噛めるようになるための治療」

です。

しっかり噛めるようになることで、

・肉が食べられる
・野菜を避けなくなる
・食べられる食品が増える
・栄養バランスが改善する

そして、

筋肉や骨の健康にも良い影響を与えることが期待できます。

つまり、入れ歯治療は、お口だけの治療ではなく、全身の健康を支える治療でもあると私たちは考えています。

■ ブランカ歯科が検査を大切にしている理由

ここまでお読みいただくと、

「噛めるようになること」

が、単に歯がある・ないという問題ではないことがお分かりいただけると思います。

そのため当院では、「入れ歯を作ること」よりも、「なぜ噛めないのか」を調べることを大切にしています。

入れ歯を製作する前には、

・お口の機能
・噛み合わせ
・顎の動き
・残っている歯の状態
・歯ぐきや骨の状態
・必要に応じてレントゲンや口腔内写真

などを確認し、噛めない原因を一つひとつ分析します。

さらに、入れ歯を製作している途中も、

・噛み合わせは適切か
・顎は無理なく動いているか
・入れ歯は安定しているか

などを確認しながら調整を繰り返します。

これは、「良い入れ歯を作るため」というより、

「患者さんが本当に噛めるようになるため」

に必要な工程だと考えています。

■ 「入れ歯だけ作ってほしい」というご希望について

時々、

「検査はいいので、とにかく新しい入れ歯だけ作ってください。」

というご相談を受けることがあります。

お気持ちはよく分かります。

しかし、当院ではそのような治療は原則としてお受けしていません。

なぜなら、噛めない原因を調べないまま入れ歯だけを作っても、本当の問題は解決しないことが多いからです。

噛み合わせや顎の動き、残っている歯、お口の筋肉の働きなど、噛めない原因は患者さんごとに異なります。

それらを調べないまま新しい入れ歯を作ると、「痛い」「噛めない」「外れやすい」という結果になり、最終的には「入れ歯の出来が悪かった」という評価になってしまうことがあります。

しかし実際には、入れ歯そのものではなく、原因を調べないまま治療を始めたことが問題だったというケースも少なくありません。

だからこそ私たちは、検査や診査・診断を省略してまで入れ歯を製作することは、患者さんの利益にならないと考えています。

■ 保険診療だけでは対応が難しい場合があります

このように当院では、入れ歯を作る前から、そして完成するまで、必要な検査や分析、調整を繰り返しながら治療を進めています。

このような治療には、多くの時間と工程が必要になります。

そのため、お口の状態によっては、保険診療の範囲だけでは十分に対応することが難しい場合があります。

私たちは保険診療を否定しているわけではありません。

保険の入れ歯でも十分に改善される患者さんは多くいらっしゃいます。

一方で、

「できるだけよく噛めるようになりたい」

「長く快適に使いたい」

「何度も作り直したくない」

というご希望にお応えするためには、保険制度で認められている範囲を超える検査や工程、調整、材料が必要になることがあります。

そのような場合には、自費診療も含め、それぞれの治療方法のメリット・デメリットや費用について十分にご説明し、ご納得いただいた上で治療方法を選んでいただいています。

私たちがご提案しているのは、「高価な入れ歯」ではありません。

患者さん一人ひとりにとって、本当に必要な治療です。

■ まとめ

丈夫な骨を保つためには、カルシウムだけではなく、たんぱく質やビタミンD、ビタミンKなどをバランスよく摂ることが大切です。

そして、その栄養をしっかり摂るためには、「しっかり噛める口」が欠かせません。

ブランカ歯科では、入れ歯を作ることだけを目的とは考えていません。

検査・診査・診断を通して噛めない原因を明らかにし、一人ひとりに合った治療を行うことで、「しっかり噛める口」を取り戻し、健康な毎日につなげることを目指しています。

「最近、食べられるものが減ってきた」「今の入れ歯で思うように噛めない」と感じている方は、お気軽にご相談ください。

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