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第5回 インプラントは誰でもできる?適応と限界について

当院では義歯(入れ歯)治療に力を入れています。

しかし現在の欠損補綴治療では、

義歯とインプラントを完全に切り離して考えることはできません。

患者さんによって、

義歯が適している場合もあれば、

インプラントが適している場合もあります。

また、

両者を組み合わせることで、

より良い結果につながることも少なくありません。

そのため当院では、

患者さんにインプラントについても正しく理解していただくことが重要だと考えています。

今回は、

患者さんから非常によくいただく質問である

「私はインプラントができますか?」

についてお話したいと思います。

■インプラントは誰でもできるのでしょうか?

結論から言えば、

多くの方がインプラント治療の対象になります。

しかし、

誰にでも全く同じ条件で治療ができるわけではありません。

例えば、

虫歯治療であれば、

比較的多くの方が同じように治療できます。

しかしインプラント治療では、

骨の状態や全身状態が大きく関係します。

そのため、

まずは診査・診断が重要になります。

実際には、

「できるか、できないか」

という単純な話ではなく、

「どのような方法なら安全に長く維持できるか」

を考えることが大切です。

■年齢だけで判断することはありません

患者さんから、

「もう年齢的に無理ですよね?」

と聞かれることがあります。

しかし、

年齢だけでインプラントの適応を判断することはありません。

例えば、

80歳を超えていても、

全身状態が良好で、

お口の管理がしっかりできる方もおられます。

逆に、

若くても管理が難しいケースもあります。

大切なのは、

戸籍上の年齢ではなく、

健康状態や将来の管理能力です。

近年では、

高齢になっても元気に活動される方が増えています。

そのため、

年齢のみで治療を諦める必要はありません。

■骨の量は重要な要素です

インプラントは骨の中に埋入します。

そのため、

骨の量は非常に重要です。

患者さんの中には、

「骨が少ないのでできないと言われました」

という方もおられます。

確かに、

骨の量が少ない場合は難易度が上がります。

しかし現在では、

CT診断や骨造成技術の進歩によって、

以前より治療の選択肢が広がっています。

もちろん、

無理に治療するわけではありません。

重要なのは、

安全性と長期的な安定です。

骨が少ない場合には、

別の治療法の方が適していることもあります。

■歯周病は大きな問題になります

インプラントを考える時に、

見落としてはいけないのが歯周病です。

歯周病は、

歯を失う原因として非常に多い病気です。

そして、

歯周病のコントロールが不十分なままインプラントを行うと、

インプラント周囲炎のリスクが高くなることがあります。

そのため、

まず歯周病の治療を優先することもあります。

天然歯を守ることは、

インプラントを守ることにもつながるのです。

■喫煙は成功率に影響します

喫煙は、

インプラント治療にとって大きなリスク要因のひとつです。

タバコは血流を悪くし、

傷の治りを妨げます。

また、

感染リスクも高くなります。

もちろん、

喫煙者だから絶対にできないというわけではありません。

しかし、

非喫煙者と比較すると、

不利な条件になることは事実です。

そのため当院では、

できる限り禁煙をおすすめしています。

■糖尿病はインプラントができない病気ではありません

患者さんから、

「糖尿病だから無理ですよね?」

と相談されることがあります。

しかし、

糖尿病だから必ずできないというわけではありません。

重要なのは、

コントロール状態です。

血糖値が安定している場合には、

問題なく治療できることも多くあります。

一方で、

コントロール不良の場合には、

治癒や感染に影響する可能性があります。

そのため、

主治医との連携が必要になることもあります。

■噛み合わせも重要です

意外と見落とされがちですが、

噛み合わせも非常に重要です。

インプラントは、

骨と直接結合しています。

天然歯のような歯根膜がありません。

そのため、

強い力が集中すると、

周囲の骨や部品に負担がかかることがあります。

特に、

食いしばりや歯ぎしりが強い方では、

慎重な設計が必要です。

当院では、

インプラント単体ではなく、

お口全体の噛み合わせを考慮して治療計画を立てています。

■「できる」と「おすすめできる」は違います

ここは非常に大切な部分です。

診断の結果、

技術的にはインプラントが可能であっても、

必ずしも最善の選択とは限りません。

例えば、

将来的な管理や清掃性を考えた場合、

義歯の方が適していることもあります。

また、

少数のインプラントと義歯を組み合わせた方が、

長期的に安定する場合もあります。

当院では、

単に

「できます」

ではなく、

「おすすめできるか」

を重視しています。

■当院が考える欠損補綴治療

当院では、

インプラントだけを勧めることはありません。

また、

義歯だけが正解とも考えていません。

大切なのは、

患者さん一人ひとりに合った方法を選ぶことです。

年齢、

骨の状態、

残っている歯、

噛み合わせ、

清掃能力、

ライフスタイル、

予算など、

様々な要素を考慮する必要があります。

欠損補綴治療には、

ひとつの正解があるわけではありません。

だからこそ、

十分な診断と相談が重要なのです。

■次回はCT診断について

今回は、

インプラントの適応と限界についてお話しました。

現在では、

CTや診断技術の進歩によって、

以前より多くの方が治療対象になっています。

しかし、

本当に大切なのは、

その方にとって最適な方法を選ぶことです。

次回は、

インプラント治療に欠かせない

「CT診断で何がわかるのか」

について詳しくお話したいと思います。

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